米下院、カナダ関税撤廃決議を可決:トランプ貿易政策への反発と今後の行方
こんにちは、皆さん。国際政治と経済の動向を追うブログ「Global Edge Watch」です。今日は、最近のアメリカ議会で起きた注目の出来事についてお話しします。2026年2月11日、米下院がカナダに対する関税撤廃を求める決議案を可決しました。これはドナルド・トランプ大統領の貿易政策に対する異例の反発として話題を呼んでいます。経緯を振り返りつつ、今後どうなるかを詳しく解説していきます。アメリカの政治劇場はいつもドラマチックですが、今回は特に共和党内での亀裂が露呈した形です。
決議案可決までの経緯:トランプの「国家緊急事態」から始まった騒動
この物語の始まりは、2025年2月にさかのぼります。トランプ大統領は、カナダからの輸入品(主に木材、アルミニウム、鉄鋼など)に対して関税を課すために、国家緊急事態を宣言しました。理由は「フェンタニル危機」や「貿易不均衡」の是正とされましたが、批評家からは「保護主義の極み」と批判されました。これにより、アメリカの消費者は物価の上昇を強いられ、家族あたり年間約1,700ドルの追加負担が生じたという試算もあります。カナダからの輸入価格は最大35%上昇し、アメリカの対カナダ輸出も21%減少。農家や中小企業が打撃を受けました。
これに対して、民主党議員らが反発。ニューヨーク州のグレゴリー・ミークス議員やアリゾナ州のグレッグ・スタントン議員らが主導し、決議案(H.J.Res. 72)を提出しました。この決議は、トランプの国家緊急事態宣言を終了させるもので、下院での投票が長らく共和党の議事妨害で先送りされていました。しかし、2026年2月10日、共和党の3人が民主党側に回り、投票を強行する手続きを突破。翌11日、満を持して本投票が行われました。
投票結果は219対211で可決。民主党のほぼ全員(1人を除く)と共和党の6人が賛成に回ったのです。共和党主導の下院でこうした「反トランプ」票が出たのは異例で、党内での不満が表面化した形。ミークス議員は「アメリカ国民の生活費を下げるのが議会の仕事だ」と強調し、スタントン議員も「トランプの無秩序な貿易戦争に終止符を」と訴えました。一方、共和党指導部はこれを「民主党の政治的ゲーム」と批判しています。
この可決は、トランプ政権の貿易政策全体に対する象徴的な打撃。カナダはアメリカの最大貿易相手国の一つで、関税は両国関係を悪化させていました。背景には、トランプの保護主義がインフレを抑えきれていないという国内不満や、共和党内の穏健派の反発があります。実際、関税収入は農家救済に使われたものの、全体として経済に悪影響を及ぼしたという声が強いです。
今後どうなる? 上院、拒否権、そして長期的な影響
さて、可決された決議案は次に上院へ移ります。上院でも共和党が多数を占めていますが、過去にカナダ関税反対の投票が2度あったように、可決の可能性はあります。ただし、トランプ大統領が拒否権(veto)を行使するのはほぼ確実。拒否権を覆すには両院で3分の2の賛成が必要ですが、下院の投票が219-211(約51%)だったことを考えると、3分の2(約67%)に届かないでしょう。つまり、実際の関税撤廃は実現しにくいのが現状です。
それでも、この出来事の意義は大きい。まず、共和党内部分裂のシグナルとして、2026年の中間選挙や2028年の大統領選に影響を与える可能性があります。トランプの忠実派 vs. 現実派の対立が深まるかも。経済的には、関税継続でアメリカのインフレ圧力が続き、カナダとの貿易摩擦が長期化するリスクがあります。一方、もし上院で可決されれば、トランプの貿易政策全体(例: メキシコ関税など)への連鎖反応も予想されます。
国際的に見て、カナダ政府はこれを歓迎。アメリカの同盟国として、関税撤廃が実現すれば北米経済圏の安定につながります。日本をはじめとするアジア諸国も、アメリカの保護主義が緩和されることを期待しているでしょう。トランプ政権は「関税は債務返済の手段」と主張していますが、今回の反発はそんな政策の限界を示唆しています。
まとめ:象徴的な一歩か、それとも変化の兆し?
米下院の決議可決は、トランプの貿易戦争に対する初めての本格的な議会反発として歴史に残るでしょう。経緯は国家緊急事態の乱用に対する反省から生まれましたが、今後は上院と大統領の対応が鍵。短期的に関税が撤廃される可能性は低いものの、長期的に共和党内のバランスが変わるきっかけになるかも知れません。
皆さんはどう思われますか? トランプの関税政策は正しいと思いますか、それとも撤廃すべき? コメントで意見をシェアしてください。次回は、メキシコ関税の動向について掘り下げます。お楽しみに!
(参考:この記事は公開情報に基づいています。政治情勢は流動的ですので、最新ニュースをチェックしてください。)

