エプスタイン、伊藤穰一、自民党——どこまでが「つながり」なのか?
ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)は、未成年少女への性的搾取・人身売買容疑で起訴され、2019年に獄中で死亡した米国の投資家です。彼の「ネットワーク」は政界・財界・学界に及び、特に科学技術分野への資金提供で知られていました。
その中で日本人に深く関わった人物が伊藤穰一(Joi Ito)氏です。伊藤氏はデジタルガレージ共同創業者、MITメディアラボ元所長として日米のテック界で著名ですが、2019年にエプスタインからの資金提供が発覚し、MITを辞任しています。
1. エプスタインと伊藤穰一の関係(核心部分)
- MITメディアラボはエプスタインから少なくとも52.5万ドル(約5,500万円)の寄付を受け、伊藤氏個人の投資ファンドにも120万ドルが入っていたと本人が認めています。
- New Yorker誌(2019年9月)の調査報道では、総額750万ドル以上(ビル・ゲイツやレオン・ブラック経由を含む)がエプスタイン関連で流れ、寄付を「匿名扱い」にして隠蔽しようとした内部メールが公開されました。
- さらに2025-2026年に公開されたエプスタイン関連文書では、2014年頃に伊藤氏がエプスタインに「ロシアのプーチン大統領との会合調整」メールを送っていた記録が出てきています(ただし実現せず)。
- 伊藤氏は「エプスタインの犯罪行為を知らなかった」「改心したと信じていた」と釈明しましたが、世論の批判は強く、MITだけでなくニューヨーク・タイムズ社外取締役など複数の役職を失いました。
2. 自民党・日本政府との接点
伊藤氏と自民党・日本政府の関係は、主にデジタル政策・スタートアップ分野で顕著です。
- 2021年 デジタル庁発足時 当時の菅政権は伊藤氏をデジタル庁の事務方トップ(デジタル監)にほぼ内定させていました。しかしエプスタイン問題が再燃し、ネット世論や与党内から強い反対が出て、起用は直前で見送られました(読売・朝日など複数メディア報道)。
- 2023年以降のAI・スタートアップ政策 自民党のAIプロジェクトチームや経済産業省関連で、伊藤氏がアドバイザー・講演者として複数回登場しています。たとえば自民党AI PTの勉強会で「AIホワイトペーパー」作成に協力した記録があります。
- グローバル・スタートアップ・キャンパス(GSUC)構想 岸田政権が推進する大型プロジェクトで、伊藤氏が「エグゼクティブ・アドバイザー」として実質的に取り仕切っているとの報道(2024年)があります。一部メディアでは「甘利明元経産相ら自民党実力者が強く推している」「表向きは名前を出さない配慮」と指摘されています。ただしMIT側がこの構想への協力に消極的になったという話も出ています。
3. どこまでが「問題」なのか? どこまでが「普通」なのか?
- 直接的な犯罪関与の証拠:現時点で伊藤氏がエプスタインの性犯罪に直接関わった証拠は公表されていません。あくまで「資金提供を受けていた」「ネットワークにいた」というレベルです。
- しかし倫理的・政治的問題:性犯罪歴が明らかだった人物から巨額資金を受け取り、隠蔽工作まがいの対応をしたことは、MITですら認めざるを得ない「重大な判断ミス」でした。日本政府がそうした人物を要職に検討した(または裏で頼っている)事実は、国民の目には「危機意識の低さ」と映ります。
- 自民党側から見ると、伊藤氏は「日米テック界の橋渡し役」として非常に有用な人材です。甘利氏をはじめ複数の議員が評価しているのは事実でしょう。
まとめ
エプスタイン → 伊藤穰一 → 自民党 の線は、「資金の流れ」と「人的ネットワーク」という二つの軸で確かに存在します。ただし「自民党幹部がエプスタイン島に行った」「自民党がエプスタインからカネをもらった」といった直接証拠は今のところありません。
むしろ問題の本質は「エプスタインの汚点を承知で、なぜ伊藤氏を重用しようとするのか?」という点に集約されるように思います。デジタル・AI分野で日本が遅れている中で、彼のような「つながりの強い実務家」を排除できないジレンマが透けて見えます。
あなたはどう思いますか? この件は「ただの資金の失敗」なのか、それとも「権力と倫理の境界が曖昧な日本の構造問題」なのか。コメントで意見聞かせてください。
(参考文献:New Yorker 2019年報道、MIT公式調査報告、朝日・読売・日経新聞2021年記事、最近のエプスタイン文書公開関連報道など)

