財務省解体デモに参加する人々の主張は多岐にわたりますが、主に以下のような目標や願いが含まれています。これらはデモ参加者の声や関連する報道、SNS上の議論から見えてくるものです。
まず、彼らは財務省の現在の権限や政策に強い不満を抱いており、特に増税や緊縮財政の方針を批判しています。多くの参加者は、消費税の廃止や減税を求めており、国民の生活負担を軽減してほしいと考えています。例えば、「消費税をなくせ」「重税で生活がギリギリだ」といった声がデモ現場でよく聞かれます。彼らにとって、財務省は国民の暮らしを顧みず、財政均衡を優先する「国民の敵」と映っているようです。
次に、財務省の権力集中に対する改革を求める声もあります。具体的には、予算編成権を財務省から切り離し、政治家や別の機関に移管することを望む意見があります。たとえば、「予算編成権を国家戦略局に移すべき」「財務官僚が国の財布を勝手に支配しているのはおかしい」といった主張です。これにより、政治が国民の意向をより反映した財政運営を行えるようにしたいと考えています。
また、組織自体の解体や分割を求める声も根強いです。具体的には、国税庁を分離して「歳入庁」を設立したり、主計局を廃止したり、財務省を複数の機関（例えば歳入庁、内閣予算管理局、債務管理庁など）に分ける案が挙げられています。これは、財務省が持つ税務調査権や予算決定権などの強大な権力を分散させ、官僚主導の政策決定を抑えたいという意図があります。さらに、「天下り」を禁止し、財務官僚が大企業や関連団体に再就職する慣行をなくすことも重要な要求の一つです。
一部の参加者は、積極財政への転換を主張しており、国債発行を増やして福祉やインフラに投資してほしいと考えています。ただし、この点については意見が分かれるところもあり、「減税と積極財政は矛盾する」と疑問視する声もあります。
総じて、彼らは財務省を解体することで、国民の生活を優先し、透明性が高く民主的な財政運営を実現してほしいと願っています。ただ、具体的な「その後どうするか」については、参加者全員が一致したビジョンを持っているわけではなく、怒りや不満の表明が先行している側面もあるようです。一方で、「解体だけでは解決しない」「具体案が必要だ」と指摘する批判的な意見も存在し、議論はまだ発展途上と言えるでしょう。
