日本全国で相次ぐ地震で人工地震説が出ています。人工地震とは?本当に起こせるのか?
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出典 www.aflo.com
人工地震とは?
人工地震は、人工的な発破などにより発生する。一方、通常の地震動を発生させる地震のことを、自然地震と呼ぶことがある[1]。
土木工事などに使われる発破は、地震波を発生させるため、しばしば自然地震と誤認される。ただし地震波には、P波に比べてS波が小さい、表面波が卓越する、すべての観測点でP波初動が押し波となる、P波の波形が単純で立ち上がりが比較的鋭い、震源の深さがほぼ0であるなどの特徴があり、自然地震による地震動との判別は可能である。
出典 人工地震 – Wikipedia
核爆発によるものも代表的な人工地震のひとつであり、大規模な地震動となった例もある(後述)。こちらも地震波に前述と同じ特徴があるため、識別及び感知が可能であり、地震計による核実験の監視に活用されている[2]。また、自然地震との判別が可能なことを利用して地殻や上部マントルの構造を研究する爆破地震学(制御震源地震学)がある。人工地震による地殻構造の解析は震央・震源時が正確に分かり、地震が発生しない地域でも研究が可能という利点がある。一方で発生する地震波の振幅が小さいなどの欠点も存在する。
人工地震は自然地震とは波形が違うので分かる?
実際人工地震を起こすことは可能なのか?
2016年に起こった熊本地震の場合
016年4月14日から熊本県を中心に続発している地震について「これは人工地震だ!」というけしからんモノがいる上に、それを拡散している残念なヤカラがいます。
「益城町の地震波形にP波がない」というのが根拠のようですが、震源直上なんだから、震源と地震計の距離が近くてP波が見えにくいのは当たり前。
出典 「熊本地震は人工地震」をぶった切る | Solid Earth Channel
人工地震でM7クラスの地震が起こせるかどうかを考えてみます.
4/16の未明の熊本の地震の震源が深さ12kmとされていますから,まず,深さ12kmまで孔を掘らなくてはなりません.
ロシアのコラ半島で実際に深さ12kmまで約20年かけて掘った例があります.費用は不明です.
ドイツでも1990年から4年かけて9kmまで掘った例があります.
このときの費用は約400億円です.
しかも孔の大きさは,地表付近で70cm(28インチ),9kmの底付近で16cm(6.5インチ).
まず,深さ10kmまで掘るのが,費用としても時間としても大変です.
さらに,それを人知れずやらなくてはなりません.
出典 「熊本地震は人工地震」をぶった切る | Solid Earth Channel
以上の点を克服したとして,通常行われる人工地震で最大級のものはTNT火薬10トン程度でエネルギーにして、42GJ(ギガジュール)程度です。
これは、マグニチュード4の地震の波動エネルギー(約63GJ)にの2/3に相当します.
ただし、地震のエネルギーのごく一部のみが波動エネルギーになっていることを考慮して、その比を10%程度とすると、マグニチュード4の地震の総エネルギーは630GJということになります。
したがって、最大級の人工地震15発分=TNT150トン=M4の地震ということになります。4/16未明の地震のマグニチュードは7.3とされていますが,暫定なのでとりあえずM7とすると,M4の地震のエネルギーの約3万2千倍.
上記の最大級人工地震の48万発分=TNT火薬4,800キロトン=4.8メガトン.
直径2mの孔を12kmまで掘って(莫大な費用に加えて何年かかるやら・・・),それを全部TNT火薬で埋めても60キロトンしかありません.
→無理です.
出典 「熊本地震は人工地震」をぶった切る | Solid Earth Channel
広島型原爆がTNT火薬15キロトン相当といわれるので,原爆を使っても無理です.
水爆ですとTNTにして数メガトン以上が可能ですから,エネルギー的には可能です.
でも,直径で1mオーダーの孔を12km極秘裏に掘って,水爆を極秘裏に日本に持ち込んで,それを極秘裏に爆発させて・・・.
→何のためにやるんでしょうね.
出典 「熊本地震は人工地震」をぶった切る | Solid Earth Channel
水爆なら可能だけど….めちゃくちゃ費用が掛かるから実質的に無理
というわけで人工地震は実質的に不可能ですね….