今のゴミ焼却場はプラごみでも燃やせるって知ってますか?
そもそもプラスチックごみを減らす必要があるのだろうか。昔は多くの自治体でごみを分別し、プラスチックは不燃ごみとしてリサイクルしなければならなかった。プラスチックを燃やすと高温になり、ごみ焼却炉がいたむからだ。
しかし今は、東京23区は基本的にごみの分別をしていない。空き缶は分別収集しているが、ペットボトルは燃えるごみと一緒に捨ててもかまわない。ゴミ焼却炉の性能がよくなって800℃以上の高温に耐えられるからだ。
それでは資源を再利用できないと思うかもしれないが、一般社団法人プラスチック循環利用協会の資料によると、日本のプラスチック廃棄物の84%は再利用されている。
このうち再生利用するマテリアル・リサイクルや高炉の材料にするケミカル・リサイクルの他に、サーマル・リサイクルが56%ある。これはゴミ焼却炉の廃熱で発電や温水化するもので、廃熱の90%近くがエネルギーとして回収されている。
http://www.gepr.org/ja/contents/20200704-01/
プラごみは燃やしてエネルギーとして活用するのが最も環境負荷が小さい?!
環境団体は「国際的には熱回収はリサイクルと認められていない」というが、そんなことはどうでもいい。問題は資源が有効利用されているかどうかである。
プラスチックごみを再利用するにはリサイクル工場で粉にして合成繊維などの材料にする多くの工程が必要で、コストが高い。そういうライフサイクル全体を考えると、CO2排出量も多い。
次の図のようにマテリアル・リサイクルよりサーマル・ルリサイクルのほうがエネルギー削減効果が3倍以上高く、CO2削減効果も大きい。つまりプラスチックごみは、燃やして熱でエネルギーを回収するのがもっとも効率的で環境負荷も小さいのだ。
http://www.gepr.org/ja/contents/20200704-01/
ゴミ発電が普及しない原因は買取価格が安すぎるから
実際に日本で稼働しているのと同規模のごみ焼却場を一つ想定して,エネルギーとCO2収支の分析を行ったところ,以下のことが明らかになった。ごみ焼却場を建設し,ごみを収集し,発電することは,トータルとして生産するエネルギーが消費よりも多く,またCO2排出量も削減している。今後改良すべき点としては,焼却場内で消費される電力を少なくすることと,焼却場を改築する際に建屋を解体せずに再利用することがあげられた。なおこの焼却場による発電量はおよそ一万軒分の消費電力に相当する。
ごみ発電が普及しない最大の原因は発電コストである。想定したごみ焼却場では,発電した電気がキロワット当たり約10円で売れてようやく発電施設をまかなえる。電力会社が自社以外から電気を買う値段はたいてい5円から15円であるが,通常ごみ発電による電気は5円程度でしか売れないのである。もう少し高く売れてもよいように思うが,発電出力が安定しないとの理由で安く抑えられている。この点については技術的改良が続けられている。コストを下げるには建設費を減らすと共に発電効率を上げることが必要であり,ガスタービンと組み合わせてその廃熱を利用することなどが試みられている。現在,ライフサイクル・アセスメントをこれら発電効率を上げる方法についても行い,その効果や改良点を検討中である。また,ごみ処理の他の方法,例えばリサイクルとの比較などが今後の課題である。
https://www.nies.go.jp/kanko/news/15/15-1/15-1-09.html
再エネがゴミ処理場の発電を阻害する結果になっているようですね。