新卒で営業やろうって人に一年ほど車の買取営業してた経験から伝えられること

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目次

なぜこの記事を書こうと思ったか?

たまには自分の得た経験で役立つ情報を提供していこうと思ってこの記事を書いてます。

5年ほど前に配送ドライバーから車の買取営業に転職し、一年ほど大手車買取チェーンで働いてました。

なんでこの記事を書こうと思ったかというと、営業という仕事の現実を知らずに仕事を始めると、そのスピード感と強烈なストレスで大抵の人がすぐに辞めることになるだろうと思います。

ただその後どんな仕事についたとしても使える知識が身に付く職業でもあるので、少しでも挫折する人を少なくできたらと思って伝えられる知識を惜しげもなく注ぎ込んでいこうと思ってこの記事を描き始めました。

読者の方の人生に役立てば幸いです。

営業で得たもの

まずは

「営業」という仕事は人生で一度経験しておくとその後の人生で役に立つことが多いということを強く伝えていきたいです。

私は恥ずかしながら口下手・人見知りです。

いい年したおっさんなのにほんとに恥ずかしい。と思ってたので強制的に話せるようになろうと思って営業に転職しました。

転職した当初はやれるだけやってみてダメだったらやめようと考え、仕事をする傍ら、ダメだった時のことを考え常に転職サイトで目ぼしいところをチェックしてました。

これは一年通してそうやってました。

営業は常に離職の危険と隣合わせです。

ルート営業は長年続けてなんぼですが、買取販売などの営業をやっている人は転職歴がすごいことになっている人が大半だと思います。

私が就職した車屋は全国展開している大手の会社でしたが、同僚は元ホスト。他社からの引き抜き。元マルチのやり手アンバサダー。元キャバなど猛者揃いでした。

正直なんでこんなんとこ来ちゃったのか?と初手から萎縮してしまうほど衝撃を受けました。

えっ?こんな人たちと顧客を奪い合うの?同僚やばい経歴だし、もちろん他社もそんな人たちばかりでしょ?

元配送ドライバーの能力じゃ無理だろって正直そう思いました。

入るとこ間違えた。転職先探さなきゃ。としかその時は思えないくらいに衝撃的でした。

仕事を始めてから起こったこと

まず転職して感じたことは、営業という仕事は誰も仕事を教えてくれない。

普通、新人さんに仕事を覚えてもらうためにまず仕事の進め方、書類の書き方を教えますよね?

大体営業という仕事自体初めてなんだから、契約書や関係法規や必要な情報すら知らない状況で入社してますよね。

営業って仕事は待ってると誰も教えてくれません。

誰かと仲良くなって教えてもらうか、自分で調べるか、暇そうな人捕まえてウザがる相手を無視しつつしつこく聞いてやっと自分の知識になります。

会社にもよりますが、私の職場はそうでした。

特に契約書とか。教えてくれた相手も十分に書き方を理解してなくて、契約取れた時に客先から会社に電話をかけて店長に怒られながら契約書を書き上げました。

あの時は本当に心が折れた。。。

ちなみに就職してどれくらいで営業に出始めたかというと「一週間」です。

未経験だって言ってるのにそのスピード感。

ちなみに就職してすぐはマニュアルを渡されて自分のPCの設定や支給のスマホの設定。名刺の作成や。社内システムの把握などを2日間かけてやりました。もちろん関係する書類や支給品を渡されて放置プレイです。

その後はひたすら案件を取るために営業電話をかけ続けます。

暇な時に店長や先輩がデモで営業の仕方を教えてくれるので、それをこっそり営業スマホで録音して、自分の時間を使って

必死で覚えました、営業にで始めると流れをつかめるので、奥さん相手に営業トークの練習してました。

営業に求められる能力とそこそこの結果を出せたコツ

買取も販売もやった台数なんてもはや覚えてないですが、あの猛者たちの中では健闘した方じゃないかと思ってます。

車の買取営業は営業の中でも要求されるハードルが高い方じゃないかと思います。

もはや元ホストでサラリーマンの生涯賃金くらいの貯金持ってるやつでも苦戦してました。

特に台数は買えるけど利益を出せないって点で苦労してました。

なぜかと考察するとポイントは営業の仕方です。

彼の問題点はいわゆるオラオラ営業です。

高圧的に出て相手を丸め込むってやり方ですね。

例えば「買取額って時価ですから、距離走ればその分値段が落ちますし。走らなくても良くも悪くも相場次第なんで、今後この買取額が提示できるかどうかは保証しかねますよ」

ってな具合ですね。

このやり方は、例えば10万キロ走った軽自動車を売りにきてるような相場や値段のつき方を知らないような交渉力のない人に対しては有効だったようで、オークションに出して10万つくかつかないかって車をよく買ってきてました。

販売もそんな感じなんで、苦戦してましたね。

高級車が売れない。

オプションをつけてもらえない

って点で特に苦労しているようでした。

激怒の店長が放った私が人生で一番腑に落ちた一言

そんな彼が営業のやり方でクレームが発生し店長から注意を受けていたところに同席していたのですが、その時の一言が一年も熾烈な業界で仕事ができた大きな転機でした。

その言葉というのが

お客さんは納得したものにしか金を払わない

でした。

正直営業していて一番ためになった一言です。

営業で結果を出すにはこの一言に尽きます。

どう納得させるか?が短期で契約を勝ち取らなければならないこの業界において成功するコツとなります。

私は同僚のようなトーク力で人を納得させる能力がなかったので、その場の状況を利用して自社を選んでもらえるように持っていくということに注力して仕事をしていました。

特に他社が絡まずに営業に行けるような案件は先輩方が持っていくので、他社との同時査定や営業に行っても利益にならないような案件しか回ってこなかったという環境だったこともありそのような戦略を立てるしかなかったという事情もありました。

ですがこれが私にとっては渡りに船だったようで驚くほど簡単に成約取れるようになりました。

私がやっていたのは”しんどくない営業”

正直そんなにやる気はありませんでした。

だって目標が”人と話せるようになる”ですからw

最初の2件くらいはうまくいきませんでした。

3件目はお客さんが相場を知っていて、いい査定額だと勝手に納得してくれたのですぐに話がまとまりました。

4件目に自分の営業スタイルを身につける出来事がありました。

ハイエースを査定に行った時のことです。

会社の社長さんで、会社名義で新しく車買うからいらなくなったハイエースを手放す。

ちなみに停車中に助手席あたりに自転車が突っ込んできて修理したことがあるとのことでした。

電話がきて即査定に向かったのですが、その後に他社2社が査定に来るとのことだったので、到着後すぐに査定すると、ピラーに凹みがあったため事故車扱いと判断し、そのむねをお客様に伝えた上で上司に金額をつけてもらいました。

結果はお客さまの希望額より20万ほど下回る結果となり、お客様に「それじゃいいや」

ときっぱり言われてしまいました。

もちろんそれで引き下がるわけにもいかなかったので上司の許可も取らず「もしここに10万乗せれたら契約してもらえますか?」と聞いてみたらしぶしぶ承諾してくれたので、上司に電話を入れると

「もう希望額で契約してもいいよ。初心者だし。多分それでも5万くらいは利益でるから」

とか言われたので

「いやそれより10万安く決めてきます」

って言ってしまいました。

電話後、お客様の元まで金額を提示しに戻ると他社2社がきていて営業トークを繰り広げていました。

なので隠す必要もないと思いお客様に金額を提示すると、勝てないと思ったのかすぐに一社は帰って行きました。

もう一社はあり得ない提示額に非常に困った様子でした。

その後他社の営業さんはこちらの出した提示額より上の金額を出してやろうとひたすら自分の会社に電話をかけ始めました。

ひたすら自分のとこの上司に頼み込んだりしてます。

それも粘ること5時間!!

その間私はというと

自分の上司から定期的にかかってくる「長すぎるわ!!」といった苦情の電話にひたすら対応していました。

怒られる私・粘る他社の営業・怒られる私をみてすり減る他社の営業の精神・お客様の冷たい視線に削られる他社の営業の精神

その様子を見てお客様が「もういいわ、たまきちさんの会社と契約するわ」って引導渡してくれました。

契約書書きながら、「あのまま粘ってたらもっと金額高かったかもしれないのにうちでよかったんですか?」

って聞いたら「あれだけ他社さんの営業が困るってことはたまきちさんとこがいい金額提示してくれたって証拠でしょ?」

と、 ああ、これがお客さんは納得したものにしか金をはらわないということかと実感しました。

ちなみになぜこんなに有利に交渉を進められたのかというと

厳しすぎる査定をして、ワンランク下の査定結果と査定ランクをお客様に伝えたところ他社がお客さんからその情報を聞き出しテキトー査定で早めに交渉に移った結果、金額出せずに撤退

私は店長から「査定厳しすぎじゃない?大丈夫?絶対違うやろ?ランク一個上ちゃう?」って念押しされ、金額つける時に「一個上のランクで金額出すわ」って言われてました。

つまり勘違いや、ミスがこの契約成立を生み出しました。

その後はどうやったらこちらの提案に納得してくれるか?を考えて仕事をするだけでスムーズに契約が取れるように。

種を蒔く

そして営業をしていく上で楽に契約が取れるもう一つの方法を紹介します。

それは

種をまく

という手法です。

前述でお金にならない案件が回ってくると書いていたのですが、これも営業のチャンスでした。

転勤族で車なんて走ればいいってお客さんが激安店で軽を買ったのだけど動かなくなったので売りたいという案件が舞い込んできたのですが、誰もそんなお金にならない仕事と言って行くのを嫌がり、結局私が行くことになりました。

多分買取額のつかないような車をひきとって、自動車税の還付でも受けたのち格安で売って利益を出しているような悪徳業者に騙されたのでしょう。

行ってみたらラジエターから中身が溢れてエンジンルームがすごいことになってました。

正直

買いたくない

そう思いました。

もう動かないので廃車にした方がいいのでは?と思いどんな車でも一万で買ってくれる廃車業者の連絡先を教えて撤退

「うちだと逆に廃車にするための費用かかっちゃいますよ?それならここに電話して少しでも手元にお金残した方がいいんじゃないですか?」←ほんとは料金取れないらしい知らんかった   とこんな感じで提案したらうまく乗っかってくれました。

新しい車はリースで契約しちゃったと事前に聞いていたので車購入の話もできませんでした。

その後そんな出来事すっかり忘れて退職間近となったくらいにそのお客様が来店。

登録未販売車を即決で購入していただきました。

事情を聞くと、リース契約をしたのはいいものの、あまり対応が良くない、そしてまた転勤になって北海道まで行くことに。

契約を途中で切ろうとしたら軽一台買えそうな違約金が。。。。

とのことでした。

結婚しているので、奥さんにその車を譲り、転勤の度に車の売り買いするのをやめて運転が楽なSUVを買って乗り潰すことに決めたとのこと。

その時、利益にもならないのに丁寧に対応してくれた私のことを思い出し私のとこで車を買おうと思って来店したとのことでした。

マジで騙されやすいらしく、頼りになる営業のとこでお世話になるのが最善だと考えたとのこと。

こういった具合にどんなとこにチャンスがあるのかわかりません。

常に最善の提案をする、それが機会損失を防ぐ一番の方法なのでしょう。

まとめ

これが今から営業をやってみようって人に私が伝えられることです。

役に立つかどうかは良くわかりませんが、読んでくれた方の人の今を変えるヒントになれば幸いです。

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