240万件のマイナンバー流出、度重なる流出事故に年々増えていく悪質利用の事件と不信感の塊として国民からものすごく不評のマイナンバー制度。信用が全く得られず、2021年から義務化の決まっている銀行口座とマイナンバーの紐づけについて大炎上しています
2016年から始まったマイナンバー制度
2016年1月1日から本格的な運用が始まったマイナンバー制度は、現段階(2016年9月時点)では以下の分野で利用されています。
社会保障(年金・雇用保険・医療保険の資格取得や給付、生活保護の申請など)
税(税務署に提出する確定申告書や各種届出書などに記載)
災害対策(防災・災害対策に関する事務、被災者生活再建支援金の給付など)マイナンバーの導入により、行政の事務手続きの効率化や、社会保障・税に関する手続きで必要となる添付書類の削減などが期待されています。
出典 マイナンバー銀行口座適用の義務化はいつから?紐づけで何が変わるの? – Airレジマガジン
しかし相次ぐ流出事故と悪質利用事件で国民からは全く信用されず…
度重なるマイナンバー漏洩事件「委託先管理」を正すタイミングは今しかない
JASDAQ上場の情報処理サービス会社、システムズ・デザイン株式会社で、マイナンバーを含む個人情報の入力作業を、許可なく再委託していた事件が起きていたことが発表されました。
出典 240万件のマイナンバー漏洩事件、委託先選択を誤った国税局の責任とは
その数なんと240万件!!
今回の事件、いろいろと記事を見てみますと、「再委託」や「流出」といった言葉が使われていますが、まず、この表現に違和感を思えます。
一般に「情報漏洩」とは、情報の"機密性"が損なわれた場合に使う言葉です。機密性とは、「アクセス権を持つ者だけが、アクセスできる状態にあること」です。アクセス権の無い業者にマイナンバー情報を渡したのですから、これは「漏洩」です。
出典 240万件のマイナンバー漏洩事件、委託先選択を誤った国税局の責任とは
発表の内容を見ますと「"業務多忙"によって、再委託をしてしまった」としていますが、再委託の割合が9割超えでは説得力が無いでしょう。最初から"再委託ありき"で受注していたようにしか感じられません。それどころか、再委託をしてはならないことを、現場は認識していなかったかも知れません。
以前の年金機構の再委託事件のコラムで懸念を表明していましたが、現場担当者が契約内容を知らないと、悪意なく、再委託をしてしまうことが有り得るのです。(仮にも情報サービスの会社ですから、個人情報の無許可再委託禁止くらいは現場でも知っておいて欲しいところですが…)
悪質利用も相次いでいる…
こんなに怖いマイナンバーの悪用 知られたら困るのか? | ZUU online
マイナンバーに絡んだ犯罪は、制度がスタートする前から数多く発生しています。
「マイナンバーの登録費用を支払ってください」とお金を騙し取ったり、「マイナンバーをいただきにきました」と業者を装ってカードを搾取したり、といった犯罪事件が起きました。
国民生活センターには、国民から寄せられたさまざまな被害事例が掲載されています。「マイナンバー導入に伴って、あなたの資産や加入保険を教えてください」と聞かれたり、「早くマイナンバーの手続きをしないと刑事事件になるかもしれない」と脅されたりするトラブルが発生しています。
出典 マイナンバーの取り扱いに関するトラブルが増加中!紛失したマイナンバーのリスクと対応方法 | NO MORE 情報漏えい
日本のお隣の国でもある韓国で起きたマイナンバーの悪用事例には、信販系の企業からの流出もあります。
それによって不正にマイナンバーや、その他の個人情報を使用された、という事例も多いです。
他の国でも悪用されている例は多く、マイナンバーを不正に入手され、銀行口座を開設されてしまい、犯罪に使用されることもあります。
自分の名義の口座が、犯罪に関わるお金の受け渡しに使用されるケースもあるのです。
マイナンバーが漏洩することによって、知らないところで巻き込まれてしまったり、自分の財産を取られたりすることもあるので、慎重に扱うことが求められるでしょう。
またマイナンバーを扱う企業はより対策を強化しなくてはならず、まずは漏洩を徹底的に防いできちんと管理をしてください。
出典 本当に怖い、マイナンバーの悪用事例
それだけマイナンバーの運用がうまくいっておらず、他国でも大失敗している中、銀行口座の紐づけが2021年からスタートする議論が始まったことで総務省が大炎上!!
2015年9月に成立した改正マイナンバー法により、マイナンバーは2018年から銀行口座にも適用(紐付け)されることが決まりました。最初から義務化されるわけではなく、当面は任意であり、義務化は2021年と段階的に実施される予定です。
出典 マイナンバー銀行口座適用の義務化はいつから?紐づけで何が変わるの? – Airレジマガジン
マイナンバーと銀行口座の紐付けが始まると、銀行で預金口座を開設する際にマイナンバーの記入・登録を求められることになるでしょう。また、既存口座についてもマイナンバーの提示を求められることが予想されます。ただし、2018年から3年間は任意なので、金融機関から提示を求められても断ることができます。
マイナンバーと銀行口座を紐付けする目的は、公平・公正な社会の実現という観点から、国民の所得や預金総額、個人資産をより正確に把握することです。
所得や資産を正確に把握することは、公平性のある社会保障制度の設計に不可欠です。そのため、銀行口座にマイナンバーを紐付けて税務調査で活用することにより、所得隠しや脱税、生活保護の不正請求などを防ぐことが期待されています。
出典 マイナンバー銀行口座適用の義務化はいつから?紐づけで何が変わるの? – Airレジマガジン